論文試験の心得
公務員試験では、教養論文や一般論文という形で、設定されたお題に対して解決策を自分で考えて述べる試験があります。
理論的に説明する能力や、文書を作成する能力は公務員として働く上で必要不可欠なものです。
白書、事業計画書、起案文書、予算要求資料、議会答弁資料など日々様々な文書を作成します。
公務員としての適正を図るため、論文試験はどの自治体でも課せられていることが多くなっています。
少し厳しいことを言いますが、論文の勉強が嫌であれば公務員にならない方が良いです。
(嫌な仕事をずっとしていくのも耐えられないと思いますので…)
また、物事を多角的に考えることが嫌いな人も公務員にならない方が良いです。
(そういう人は公務員ならずとも、社会人としても生きていくことが難しいかもしれませんが…。)
独特の形式に慣れるため書きまくる
論文の出題形式は、各自治体や試験種別によって異なります。
(論文の書き方も多少異なってきますが、書き方の原則は基本的にほぼ同じです。)
つきましては、自身が受ける試験の過去論文をチェックした上、出題傾向を把握する必要があります。
概ね「現状・課題」が設定され、「施策を述べよ」という形式です。
自治体によっては「与えられた資料から自分で課題を見つけて、施策を述べていく」形式や、「すでに明確な課題が設定されており、それを踏まえて3つ施策を述べていく」形式があります。
基本的には、問題文で与えれらた指示通りに、文章を構成していけば大丈夫です。
しかし、公務員試験の論文では暗黙のルール的なものがありまして、その独特の書き方に慣れる必要があります。
慣れるためには、とにかく自分で考えて論文を書きまくることに尽きます。
暗記で対応する手段がありますが、私はあまりオススメしません。
というのも、予想しない問題が出題された場合に対応できないからです。
自分で考えて文章を構成することに慣れると、論文の基本的な書き方が身につくので、突拍子もない課題が出題されたとしても、論点がずれることなく文書を完成させることができると思います。
行政に関するニュースに触れておく
防災、少子高齢化、バリアフリー社会、観光、働き方改革、環境、経済発展など行政に関わるありとあらゆる最新のニュースは把握しておきましょう。
話題性のあるニュースは、論文試験で出題される可能性が高くなります。
直近で言いますと、2020年東京オリンピック・パラリンピックに関連して「観光対策」や「国際社会」が論点として出題されています。
ただし、ニュースを漠然とチェックするだけではなく、そのニュースに隠された背景や、これから行政として何を推進していくことが求められるかを、日頃から考えることが大切です。
公務員として求めれらているのは、社会問題に対して施策を講じ、世の中を良くしていくことです。
日頃からニュースをチェックし、「じゃあ何が必要なのだろうか?」ということを考えられる公務員が増えて欲しいと、個人的に思っています。
自治体の発行している計画書を見てみる
○○白書や、○○計画などの各団体が発行している文書を一通り読んでみると良いです。
例えば、以下のようなものです。(リンクを貼っておきます。)
外部に公表している文書は、校正されて公開されているものなので、公文書としては一字一句が参考になります。
そこで頻繁に使い回されているフレーズがキーワードとなってきますし、公務員はこういう文章を書くことが求められているんだな~ということが大まかに把握できると思います。
(時間ある人は全体版を全部読んでもいいかもしれませんが、私は読もうとしてあまりのボリュームに断念しました笑)
誰かに論文を添削してもらう
公務員試験を受ける人はおおよそ予備校に通われていると思いますので、論文講座の講師などへ、書いた文書をどんどん見てもらってください。
最初は拙い文章で予備校の先生にボロクソ言われていましたけど、コツさえつかめば文章はうまくかけるようになります。
また、予備校の論文対策も、時期になると添削対応のキャパオーバーになってくるので、論文返却までに時間がかかることがあります。
私の通っていた予備校では、「一人につき1つの論文が返却されるまで、2つ目の論文は提出してはいけない」ルールになっていたので、論文が返却されるとともにすぐ提出できるよう、論文添削を優先的に考えて計画的に提出していました。
また、論文がなかなか返却されない時は、友人などに見てもらったり、親に見てもらうことで意味のわからない文章になっていないかどうかは確認してもらうと良いです。
(今後、論文添削のお手伝いをすることを考えています。)
とりあえず一つ言えることは、「書きまくろう!!」
PDCA繰り返して改善することで良い文章に仕上がります。
具体的な論文対策の勉強方法については、今後別の記事にしたいと思います。